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カウマグ(磁石)が 牛の胃(命)を守ってるなんて知らなかった!!

  • カウマグ(磁石)が  牛の胃(命)を守ってるなんて知らなかった!!

材料

カウマグ 

内容

・カウマグについて調べる。
・カウマグについて,牧場などで取材する。
・カウマグが牛の命を救ってきたことがわかる。

詳細

丸棒状で長さ80mm, 重さ88gの強力なアルニコ磁石である『カウマグ』というものを,牛に飲ませることを,知り合いの獣医師さんに教えてもらいました。 『カウマグ』とは,cow(牛)に飲ませるmagnet(磁石)のことです。何のためにこんな異物を飲ませるのでしょうか。想像もつきませんでした。 昔の牛舎や牧場は木造で,抜けた鉄釘や鉄の針金などが落ちていることがありました。牛は好んで,金属類をなめたり飲み込んだりしてしまうことがあるそうです。困ったものですね。飲み込んだ金属類を分類したある調査結果では,針金72%,金属片14%,釘・ネジ14%でした。それらが胃に入ると,胃壁を傷つけて創傷性胃炎や創傷性心外膜炎などを発症する怖れがあります。重症化して命を落とすこともありました。酪農家にとっては大問題だったんです。 そこで,釘や針金が胃の中で動かないように固定するために『カウマグ』を飲ませるようになりました。その結果,創傷性胃炎などの発症が劇的に少なくなり,『カウマグ』の使用が全国的に広まったようです。 食肉センターでは,多くの牛を処理しています。牛には4つの胃がありますが,『カウマグ』は第2胃(ハチノス)で見つかることが多いそうです。出てきた『カウマグ』は廃棄されます。 「これが現物です。」と,ずっしり重い『カウマグ』14本に,無数の針金・釘・鉄片・干し草がくっついた塊を手渡されました。牛の命を守ってきた『カウマグ』のリアルがそこにありました。 ある牧場では,7〜8年前までは,初産前になった全成牛に『カウマグ』を飲ませていたそうです。 牛は嫌がるので,まず首をロックします。上を向かせて,食道から胃までをまっすぐにします。塩ビパイプを,牛が舌で嚥下するように,ゆっくりと差し込んでいきます。牛もオエオエするそうですが,喉仏辺りを過ぎたらOK。口→食道→第2胃まで届いたら『カウマグ』を滑り込ませます。『カウマグ』のほとんどは,第2胃に落ち着くそうです。 実際に『カウマグ』を飲ませる紹介動画はこちら https://www.youtube.com/watch?v=fzOchVyyEdc しかし今では,牧場や牛舎で鉄釘や針金を使うことがなくなってきました。ですから『カウマグ』を飲ませている牧場は,ほとんどないそうです。 ただ,ある農業高等学校では,14ヶ月を過ぎた全頭に飲ませているそうです。実習で,生徒に体験させるためでしょうか。上手く胃に入ったかどうかは,方位磁針を近づけて確認するそうです。 『カウマグ』を飲ませなくなった牧場では,育てた生の牧草を食べさせることはしていません。 乾燥牧草のほとんどは,輸入品です。機械で刈り取る際に,刃が欠けることがあります。また,空き缶が落ちていると,一緒に粉砕されて混入しているかもしれません。しかし,経費がかかるので,輸出前の金属除去はなされていないそうです。 それを知らずに牛が食べる様子を想像すると,空恐ろしくなりました。 飼料は,乾燥牧草だけでなく,ペレットやトウモロコシを『混ぜご飯』のようにして与えているそうです。 また,かつては10回出産するまで飼育していましたが,今は4産ぐらいまで。それもあって,金属類の誤飲による事故率が下がっているそうです。 素人考えでは,どうにも心配が拭えません。しかし,ほとんどの牧場でカウマグを飲ませなくなったのは,牧場や牛舎のつくり,飼料など,飼育スタイルが大きく変わったためなのだと理解することができました。 Cow magnet(カウマグネット) Cow stomach protection(牛の胃の保護) Cattle health management(牛の健康管理) Bovine metal ingestion prevention(牛の金属摂取防止) Cow magnet effectiveness(カウマグネットの効果) Veterinary use of cow magnets(カウマグネットの挿入手順) Cow magnet insertion procedure(牛の金属摂取のリスク) Importance of cow magnet usage(カウマグネット使用の重要性)

基本情報

分野 分野2 育てたいもの 管理番号 季節 場所 難易度 危険度
生物 動物 飼育 探究心 971 春夏秋冬
春夏秋冬
広場;
広場
難しい
少し危険
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