原体験コラム一覧
科学実験データ一覧

月の姿の見え方の違い(月齢変化)を 動画に撮って確かめよう

  • 月の姿の見え方の違い(月齢変化)を 動画に撮って確かめよう

材料

発泡スチロール球(大・小) 水性マジック(黄・黒) 竹串 LEDライト 黄色セロハン タブレット 円シート

内容

・月齢変化が起こる理由を調べる。
・月モデルがカメラの周りを1周する様子を,動画に撮る。
・地球から見た月と太陽の位置関係が変わるので,月の形が変わって見えることが分かる。

詳細

小学4年生の「月と星」6年生の「月と太陽」という単元で,月について学びます。 日によって,月の姿形が変わって見えるのはなぜでしょう。月のモデルを動画に撮ると,確かめることができますよ。 まず,1ヶ月間の月の姿のポスターを見せてから,4年生に「月は何個あるか」とアンケートを送りました。今年はいつになく「月の数は1個」という認識が多かったのは,テレビで見たことがあったからだそうです。 一時的な月の観察は家庭でやってもらいます。学校では,月は1個でも,いろいろな姿形に見えることを,実験的に確かめてもらいます。 LEDライトに黄色セロハンを5枚重ねにして減光し,太陽ライトとしました。発泡スチロール球に竹串を刺して立て,月モデルとしました。 ライトを持っている子どもから見ると満月ですが,他の角度から見ると,姿形が変わって見えます。次に,1人の子どもが太陽ライトを月モデルの周囲で回して,月の形が連続的に変わって見えることを確かめます。 新月,三日月,右半月,満月,左半月,27日月,新月と,1個の月でもいろんな形に見えることが確認できました。 でも,太陽は月の周りを回ったりしていません。これは,正しい実験ではありません。月が地球の周りを回っているんです。 それを体感するために,小さな月モデルを一人に1個渡して,自分地球の周りを1周させてみます。 太陽は月の約400倍も巨大なので,太陽ポスターを貼っている壁全面が太陽だと考えます。 黄色と黒で半々に塗り分けた発泡スチロール球に竹串を刺しています。油性マジックだと発泡スチロール球が溶けてしまいます。そこで,水性マジックの黄色と黒を3回塗り重ねました。 その黄色い方が,常に黒板側を向くように,指先で竹串を捻って調節します。これがなかなか難しいので,4年で1回,6年でも,もう1回体験させることにしています。実は,6年生よりも4年生の方が,指示が通りやすいのです。 6年生は,動画撮影で月齢変化を確かめていきます。使う大きな発泡スチロール球も,水性の黄色と黒マジックで3回重ね塗りです。 一人ずつ,タブレットで月モデルの動きを追って撮影します。タブレットには中心や大きさの目安になる円を描いたシートを貼っています。 4人一組で撮影します。地球カメラ係,月モデル係,あとの2人は,カメラの斜め後ろにくっつき,「新月〜三日月〜」と月齢をコールする係です。斜め背後霊と呼んでいます。役割を交代しながら,全員が動画を撮ります。 月係の仕事がとても難しいです。常に黒板(太陽)側が黄色になるように竹串を捻りつつ,カメラ係との距離を一定に保たなければならないからです。 撮れたチームから,動画を拡大して再生して見せます。 各チーム選抜の動画をみんなで見せ合います。個性が出て飽きることもなく,なかなか盛り上がります。 月は,約1ヶ月かけて地球の周りを公転しています。その姿を地球から見ると,月と太陽の位置関係が変わるので,月の形が変わって見えることを体験的に理解できたのではないかと思っています。

基本情報

分野 分野2 育てたいもの 管理番号 季節 場所 難易度 危険度
地学 天文 探究心 934 春夏秋冬
春夏秋冬
室内;
室内
難しい
普通
前のページへ戻る