特大ビー玉2個,輪ゴム2本,セロテープ(OPPテープ)
・輪ゴムを捻って弾性を調べる。
・ビー玉2個をつないだ輪ゴムを十分に捻り,放して様子を観察する。
・ゴムの弾性エネルギーが運動エネルギーに変わって,ビー玉が回転することが分かる。
ビー玉2個を輪ゴムでつないで捻ります。机上に置いて手を離すと,クルクル円を描いて回転します。加速がついて遠心力で回転円が広がるのが見所です。捻りが元に戻ると,惰性で反対に輪ゴムが捻り戻ります。そうして反対向きに回転!十分に捻ると,この動きが5回は繰り返されます。ただし,欲張って捻りすぎると,輪ゴムが切れてしまいますが。 この実験は,スーパーボールバージョンを北野貴久さんと村田直之さんが開発され,石孝弘さんがビー玉バージョンにアレンジされました。 作り方です。100円ショップのカラーかモノトーン輪ゴムを2本(2色)を結わえます。端をビー玉にかけ,動画のように縦横2重にテープ(100円ショップのOPPテープがベター)で固定します。留意点は,ビー玉が汚れていなことです。手の汗や脂がついていると,テープの粘着が弱まって,固定することができません。白くなっている部分が,しっかり固定されていない部分です。こんなときは,手もビー玉も洗剤で洗ってよく乾かすと解消できます。 輪ゴムの巻き方は,1個の球を持って,もう1個の球をクルクルとある程度摩擦のある平面で回転させて捻る方法です。力を加えて遠心力で大きな回転円にすると,1回転でたくさん捻ることができます。50回ぐらい回転させてねじります。また動画のように,1個の球を持って,もう1個の球をぶら下げ,指先で強く回転させます。ねじり戻る前に,さらに回転を加えます。こうしても,長く回るだけの回転力を蓄えることができます。 このサイエンスグッズをクラブで小学生に紹介するため,3つの遊び方を紹介しました。そして,子どもが2つの遊びを思いついてくれました。 1つ目は,オリジナル通りです。十分に捻って,机の上に置いて回転を楽しみます。 2つ目は,繋いだ輪ゴムの真ん中を親指と人差し指でつまみ,軽く上下させます。うまくタイムングが合えば,ビー玉がカチカチとぶつかり合って跳ねます。昔あったおもちゃ「カチカチボール」のイメージです。 3つ目は,しっかり捻った後,1個の球を持って,もう1個の球をぶら下げて机上に触れるようにします。回転し始めると,輪ゴムが弦の単振動のように腹を作って回転します。その幅がいろいろ変わるので,子ども達の目が輝きました。 さて,子どもが見つけた4つ目は,輪ゴムの真ん中を親指と人差し指でつまみ,そのまま2球を捻ります。メリーゴーランドのように,2球が回転して広がります。子どもたちは,UFOみたいと喜んでいました。 5つ目は,十分に捻ってから,輪ゴムの真ん中を親指と人差し指でつまみます。すると,球が互いに反対に回転しながら,カチカチと触れ合って音を立てます。そして,捻り戻って反対方向にまた回転します。2つの動きが楽しめるところが素晴らしいと思います。 ビー玉の大きさを変えると,まるで室伏選手が砲丸を振り回すような動きをしておもしろいです。回転させる前に,大きい方,小さい方のどちらの輪ゴムがより長く伸びるか考えさせます。遠心力のことを知っている子どもは,大きい方が遠心力がかかって長く伸びると考えるようです。論より証拠。やってみて確かめさせてください。 中学生以上には,エネルギーが保存されるという説明にぴったりです。他にも連星の関係性とか,いろいろな物理現象の説明に使えるようです。単純に,科学おもちゃとして,まだまだ遊び方が見つかりそうです。チャレンジしてみてください。
物理 | 運動,エネルギー | 探究心 | 865 | 春夏秋冬
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