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ネオジム磁石ぶんぶんゴマ発電機でLEDを光らせよう!

  • ネオジム磁石ぶんぶんゴマ発電機でLEDを光らせよう!

材料

0.2mmエナメル線(ポリウレタン銅線) ネオジム磁石 水糸(細) セロテープ ペットボトル

内容

・コイルと磁石で誘導電流を発生させる。
・数多く巻いたコイルの側で,ネオジム磁石ぶんぶんゴマを回す。
・強い誘導電流が発生して,LEDを光らせることができる。

詳細

コイルの近くで磁石を動かすと,電流が流れるのが電磁誘導で,このときに発生した電流が誘導電流です。手回し発電機もそうですが,磁界の中で導体(コイル)を動かすことで,電磁誘導により電流を発生させることができます。教科書では,コイルの中に棒磁石を出し入れして,検流計などで電流の発生と向きが変わることを学びます。しかし,ああそうかとは思いますが,印象に残りにくい実験です。 誘導電流を強くする方法としては,コイルの巻き数を多くする,磁石を速く動かす,強い磁石を使うなどが考えられます。群馬理科サークルの方に教わった「ぶんぶんゴマで発電」は,これらの条件をクリアし,楽しく実験できる方法です。 LEDは2V,3Vないと光らないので,誘導電流で点灯させるのは難しいと思っていました。しかし,100円ショップのネオジム磁石4個で強力な磁力を確保。そして,磁石に糸を結んでぶんぶんゴマにして高速回転させます。そのまま,コイルのすぐ側まで近づけると,LEDが点灯しました。ぶんぶんゴマ仕様にしたので,超高速で磁石をコイルに出し入れしていることになるのです。光るのは,磁石が高速回転している時だけです。比較的長い間回転させると,長く光ります。とても楽に楽しく実験できる,優れた教材だと思います。 LEDが点灯したのは,前述のように,エナメル線の巻き数を100回以上に増やしたこと,超強力なネオジム磁石をぶんぶんゴマ仕様にして,コイルのすぐ側で高速回転させたこと,つまり,条件を十分にクリアしたからだと言えるでしょう。 安定性を高めるために,ペットボトルにコイルを巻きつけました。ドリルをスライダックに繋いで低速回転させることで,数分間で500回巻きコイルを作ることができます。ポリウレタン銅線の両端を,コイルを挟むようにセットしたLEDの足に巻きつけてテープで固定しました。 ネオジム磁石ぶんぶんゴマをコイルの側で順回転させると,光って一旦消えます。そして,逆回転でも光りました。LEDには極性があるので,双方向で光るはずがありません。なのに順・逆回転両方で光るのはなぜかと考えました。そこで,光る様子をスローで撮ってみると,LEDが点滅していることが分かりました。これで納得です。 赤色と青色では,点灯させるのに必要な電圧が違います。赤は2V,青は3V以上必要です。そのため,赤色LEDの場合,コイルの少し上でネオジム磁石ぶんぶんゴマを回すと点灯しますが,同じ高さで青色LEDは点灯しませんでした。 円尾豊さんに教わった実験の追試です。コイルを間を空けて縦に並べました。ここに,上からネオジム磁石をくっつけて棒状にしたものを落とし入れます。磁石棒のスピードは,自由落下でどんどん速くなっていきます。その結果,上の方では点灯しなかったLEDが,下の方では点灯しました。磁石の出し入れが高速だと,誘導電流が強くなるという証になる実験です。

基本情報

分野 分野2 育てたいもの 管理番号 季節 場所 難易度 危険度
物理 電気 磁気 探究心 861 春夏秋冬
春夏秋冬
室内;
室内
普通
普通
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