白バラなど花弁が白い花,レインボーローズ(できれば),100円ショップのインクジェットプリンター詰め替え用インク,切り花専用染色液,カッター,細い試験管,鉄製スタンド
・道管の存在を染色液を吸い上げさせて確認する。
・茎の下端を割いて染色液につける。
・道管が,茎から花びらまでつながっていることがわかる。
A社の6年理科の教科書に,レインボーローズが紹介されています。道管で水を吸い上げていることを,染色液を使って確かめる実験の発展としてです。レインボーローズはオランダで開発された商品で,毎日空輸されており,ネットで購入することができます。価格は白バラの5倍ほどしますが,花言葉の「奇跡」通り,驚愕するほどの美しさです。 驚くべきは,花びらの1枚1枚が違う色に染まっていることと,花脈が目立たないことです。食紅などを吸い上げさせると太い花脈しか染まらず,花弁全体が色づくことはありません。それは,専用の染色液を使った場合も同じです。より細かく染まりはしますが,網目模様が目立って,決して美しいとはいえません。 今回,100円ショップのインクジェットプリンター詰め替え用インクで,どれだけ本物に迫れるか挑戦してみました。購入できるインクの種類は,マゼンタ,シアン,イエローと,ライトマゼンタ,ライトシアンの5種類です。マゼンタとイエローでレッド,イエローとシアンでグリーン,シアンとマゼンタでバイオレットを作りました。材料は,白バラ,白ハナショウブ,ヒメジョオンです。 白バラの茎を下端から15㎝ほど4〜6つにカッターでカットし,細い試験管に入れたインク染色液に差し込みました。2色,4色,5色,6色と色分けをかえて実験しました。つけておく時間は数時間までが適当らしいですが,夜に仕込んで朝に確認ということで,約12時間静置しました。 結果は動画の通りです。ヒメジョオンは染まりはしましたが,しおれてしまいました。染上げ時間が長すぎたのでしょうか。バラの染まり具合は様々で,イエローの染まりが優先的で美しい結果が出ました。赤系や青系は吸い上げにくいようです。染め上がりの細かさは本物に遠く及びませんが,インク染色液の方が,専用染色液より花脈の網目が小さいようです。ただ,前者は1〜2日で干からび始めましたが,後者は1週間ほどもちました。 いずれにしても,多数の細い道管が根から茎,そして1枚1枚の花びらまでつながっているという事実は,本家のレインボーローズでないと説得力が弱いと思いました。染め方は企業秘密ですが,今回の実験のような方法ではなく,染色液も特殊なものが使われていると思われます。次回は,切り花を長持ちさせるフラワーキープのような栄養剤をインク染色液に混ぜて実験したいと思っています。 関連実験(あわせて、こちらもどうぞ) 花を染めて遊ぼう
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生物 | 植物 | 探究心 | 798 | 春夏
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