100円ショップの「魔法のチェーンとリング」,ステンレスのリング・チェーン,コネクター
・リングとチェーンが絡まる仕組みを探る。
・リングの落とし方を変えたり,様子をスロー動画で撮ったりする。
・回転するリングに押されてチェーンが少し跳ね上がることが分かる。
リングキャッチャーは,38年前からのナポレオンズ(芸人マジシャン)のネタだそうです。テレビ番組のスーパースローカメラで暴かれたその仕組みは,意外なものでした。 No.614「リングキャッチャーをマスターしよう」では,以下のように説明していました。 『実は、成功か失敗かは指をはなした瞬間に決まるのです。親指と中指とを同時にはなせば、まっすぐにストンと下に落ちます。けれども、親指と中指をはなすタイミングがずれる(どちらかがおくれる)と・・・リングは、落ちながら回転することになります。そしてチェーンを巻きこむので、まるで結んだようになりキャッチできるのです。必要な回転は、1/4回転です。回転しすぎるとかえって外れてしまいます。』 ここで問題だったのは,「チェーンを巻きこむので」と「必要な回転は、1/4回転です。回転しすぎるとかえって外れてしまいます」の部分です。動きが速すぎるので目では捉えられず,こうだろうと思い込んでいたのです。 リングを水平にしたまま落としても絡まないのは当たりまえです。では,最初からリングを垂直にして落とすとどうなるでしょう。これでも絡みつくことはありません。つまり,指を離すタイミングを少しずらすことで,リングが水平から垂直状態に変化することが必要条件だったのです。スーパースローカメラの映像を見てみると,真横から垂直になりながら,リングがチェーンをこすりながら落ちていきます。ただ,1/4回転(垂直)より少し多めに回転していました。また,リングがチェーンを巻き込むのではなく,リングが垂直より少し斜めになって落ちていく際,下の部分がチェーンを押し広げます。その反動を受けてチェーンの下の方の部分がペロンと上に向かってめくれ上がり(跳ね上がり)ます。そこにできたスペースにリングがストンと落ち込むことで,チェーンが絡まるのでした。 最近,このリングキャチャーが100円ショップで「魔法のチェーンとリング」として購入できるようになりました。ホームセンターでリングとチェーンを揃えると500円以上するのでお買い得です。また,ステンレス製なので「てつまる」のように錆びることがありません。さらに,絡まる仕組みが図解してあるのもありがたい商品です。 関連実験(あわせて、こちらもどうぞ) リングキャッチャーをマスターしよう ダイス・スタッキングに挑戦しよう
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