丈夫なヒモ,錘になるもの(水入り空き缶など)
・ヒモに吊るした2本の振り子の揺れ方を調べる。
・同じ長さの振り子2つをヒモに吊るし,片方だけを揺らす。
・振り子を揺らす力が,ヒモを通して伝わることが分かる。
5年生の理科で,長さが同じ振り子の1往復する時間(周期)は等しいと学びます。ピンと張ったヒモに,長さが同じ2つの振り子を吊るして同時に揺らせてみましょう。同じ周期で揺れることが確かめられます。 では,1つ(A)は静止させておいて,もう1つ(B)だけを揺らすとどうなるでしょう。Bの揺れが小さくなると同時に,静止していたAが揺れ始めます。そして,Aの揺れはどんどん大きくなっていきます。Bの揺れは反対に小さくなっていき,やがて止まってしまいます。最初と反対の状態になるのです。さらに,今度はBが揺れ出しAの揺れが小さくなって止まるという動きを繰り返します。 これは,Bを揺らせている力がヒモを伝わってAに到達し,Aが揺れるようになります。Aの手前のヒモを指で摘むと,意外に強い力が伝わってくることが感じられます。一方,BにはAを揺らせる反動として揺れを相殺するような力がはたらき,やがて完全に止まります。すると,今度は同じような力がAからBへはたらき,Bが大きく揺れてAが静止します。この一連の動きが繰り返されます。 揺らせる力が伝わらないようヒモの途中を指で摘んでみましょう。また,ヒモではなく棒に2つの振り子を吊るした場合はどうなるでしょう。振り子の長さを変えたり錘の重さを変えるなど,条件を変えて実験してみましょう。 この共振振り子の仕組みをもっとダイナミックに体感することができます。野外で木と木に丈夫なロープを渡し,木切れを結わえたロープを2本吊るします。この木切れを股に挟んで子どもをロープにつかまらせます。片方の子どもを揺らせると、もう片方の子どもが揺れ出して驚くことでしょう。大人と子どもで体験する場合、重心の関係で同じ長さの振り子にならない場合があるので気をつけてください。 関連実験(あわせて、こちらもどうぞ) 釣り鐘を動かそう ペンデュラム・ウェーヴ(Pendulum Wave)の不思議を探ろう 周期を知って,お寺の鐘を小指1本の力で揺らそう!
物理 | 運動,力 | 探究心 | 764 | 春夏秋冬
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