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ペンデュラム・ウェーヴ(Pendulum Wave)の不思議を探ろう

  • ペンデュラム・ウェーヴ(Pendulum Wave)の不思議を探ろう

材料

物干し台,アルミアングル,ボルト・ナット,ゴルフボール,水糸,ヒートン,メジャー,添え板

内容

・ペンデュラム・ウェーヴの動きを楽しむ。
・長さの違う振り子を並べて吊るし,同時に揺らせる。
・連続的・規則的な動きをすることが分かる。

詳細

 ペンデュラム・ウェーヴ(Pendulum Wave)は,長さの違う振り子を順に並べて吊るし,同時に揺らせて様々な動きを楽しむ装置です。動画の装置は,30秒間で最短の振り子が31回,次が30回・・・最長の振り子が20回振れるように設計してあります。短い振り子は周期が短く長い振り子は周期が長いので,少しずつ揺れる速さに差が出ます。揺らすと,まず蛇や波のようにウネウネと動きます。これがネーミング(振り子の波)の由来です。さらに,バラバラな動きが一瞬串刺し団子のように3本に見えたり,ピタリと2列に整列したりする姿が見えたりします。そして30秒後には,全ての振り子が元のように1列に整列します。そしてまた,ウネウネから始まる動きが繰り返されます。誰もがその動きに感嘆することでしょう。

 台は,室内物干しを加工して背を低くしてあります。錘はゴルフボール,糸は水糸です。どちらも蛍光タイプなので,ブラックライトを当てると暗闇で幻想的な動きが楽しめます。まず,全てのボールに板を宛てがって静止させます。そして,素早く台を20°ほどに傾けてから元に戻すことで揺らせ始めます。「斉藤メソッド」という揺らし方です。ただ,振り子の長さを調整しないと,連続的・規則的な動きになりません。そこで,上部のボルトとナットで糸の長さを加減します。さらに,ゴルフボールに取り付けたヒートンをねじ込んだり戻したりして,ミリ単位の微妙な長さ調整を行います。

 5年生で「振り子のきまり」という学習をします。そこで,周期に関係するのは振り子の長さだけで,錘の重さや振れ幅を変えても周期は変わらないと学びます。その発展として見せてあげたい,魅力たっぷりの教材でもあります。

 実際には,振れ幅が変わると微妙に周期が変わります。しかし,それを小学生に知らせる必要はないと考えます。また,中学校で学ぶ振り子の周期の公式も,実は近似式であることを知っておくことは大切かもしれません。 関連実験(あわせて、こちらもどうぞ) 釣り鐘を動かそう 周期を知って,お寺の鐘を小指1本の力で揺らそう!

基本情報

分野 分野2 育てたいもの 管理番号 季節 場所 難易度 危険度
物理 運動,エネルギー 探究心 761 春夏秋冬
春夏秋冬
室内;
室内
難しい
普通
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