アルミ缶,ゴム板(1.6?2mm厚,20×20cm ),少量の水,理科実験コンロなどの加熱器具,軍手,霧吹き
・大気圧の影響を観察する。
・アルミ缶に水を入れて加熱し,沸騰が始まってから,缶の上部をゴ
ム板でふさぐ。
・ゴム板が口に張りつき,缶はゆっくりと大気圧で押しつぶされてい
く。
31番の「空き缶つぶしをしよう」は,スリルと意外性で人気のある実験の一つです。水が加熱されると缶内には水蒸気が充満し,もともとあった空気は追い出されてしまいます。この状態で缶の口にフタをして急激に冷やすと,水蒸気が水に戻って内部の圧力が低下します。そのため外部の大気圧が勝って,缶が一気に押しつぶされます。
ゴム板を使った空き缶つぶしは,もっとゆっくり缶がつぶされていく様子を観察したいという思いから開発された方法です。
水蒸気がドンドン出ている状態で百均のゴム板(1.6mm厚)を缶の口にのせて火を消します。念のために軍手をして,ゴム板が吸い込まれて少しへこむまで,軽く押さえておきます。わずかのすき間をふさぎ密閉するためです。このときゴム板が分厚すぎると,うまくいきません。
缶がつぶれ始めたらゴム板の両端を両手で持ってひっくり返し,机上に置いて,じっくりとつぶれていく様子を観察しましょう。缶は,身をよじるようにしてベコベコとつぶれていきます。ひっくり返すのは,変形していくうちにバランスが崩れて倒れてしまうのを防ぐためです。
つぶれ方は一様ではありませんし,霧吹きで水をかけると,つぶれる速さや場所をある程度コントロールできるので,水で急冷して一瞬のうちにつぶしてしまう方法とは,ひと味違った楽しさがあります。
缶内に残ったわずかな熱湯や熱くなった加熱器具などで火傷をしないように気をつけましょう。そういう意味で,慣れてきたら軍手はしない方がよいかもしれません。
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