青少年育成の目指すものは平和で豊かな持続可能な社会をつくるための人材の育成にあります。 人間も含めて社会性動物の基本単位は個体です。もちろん、個から集団の構成は種によって異なりますが、人間の場合は個人から家族、地域、国、世界(人類)といった視点で考えなくてはなりません。いずれにしても、子育ての基本単位は、まず家族です。 以前は、確かな家族の繋がりのうえに、20〜30家族集まって集落(部落)があり、さらにいくつかの近隣の集落が集まり村という単位がありました。部落単位の共有財産として山野を保有し、部落の中でも特に隣の数軒は、物品や労働の貸し借りまでする密な共同体でした。家庭はもちろん、地域や社会の教育力について、昨今はその必要性を改めて問題視しますが、こうした社会構造が解体してしまったことも視野に入れて子育て支援や地域の教育のあり方を考える必要があります。