原体験コラム一覧
科学実験データ一覧

ヒトと人間  豊かな感性こそ人間である証

ヒトと人間  豊かな感性こそ人間である証

 人間は生物学的には動物界に属するヒトです。  ヒト科ヒト属と最後まで残る仲間は、ボナボなどチンパンジーやオランウータンやゴリラの仲間です。これらの動物を飼育したり研究したりしている人に話を聞くと、誰もが一様に「人間と同じ心を持っている」と言います。イヌやネコさらに小鳥を飼っている多くの人も、そのよう言います。  相手と自分の心が通じ合うと、相手にも同じ心があると感じられます。このような心は、動物との関わりだけではありません。相手(対象)が人であれ、動物であれ、植物であれ、それを理解する感性は人間として最も大切なものです。考え方の違いはあると思いますが、この心は人間だけのものです。また、善悪の概念や倫理道徳を身につけているのは人間だけです。ヒトのゲノムを持っていても、それだけでは人間にはなり得ません。生物学的にはヒトですが、感性を持たないものは人間ではないのです。豊かな感性こそ人間が人間である証でしょう。言うまでもなく、豊かな感性は愛情豊かな親や周囲の多くの人々との関わりの中で育まれるものです。

前のページへ戻る