ナンキンハゼの種子 鍋 泡立て器 すくい網 90ml紙コップ 千枚通し たこ糸 割り箸 アルミカップ
・ナンキンハゼの種子からロウの成分を採取する。
・ロウ成分を熱湯で溶かし剥がし,芯を立てた紙コップに入れて固める。
・ロウソクを作ることができる。
ナンキンハゼは紅葉が赤くて美しいので,街路樹や公園などに植えられています。ハゼと同様にロウの成分を採取できることが,名前の由来の一つです。トウダイグサ科なので,ウルシ科のハゼのようにかぶれることはありません。紅葉が終わる頃に果実が3つに裂けて,3つの白い種子が現れます。葉が全て落ちても白い種子だけが枝先に残るので,とても目立ちます。種子の白い部分は木蝋で,これを集めてロウソクを作ることができます。 種子は,ヒヨドリやムクドリなどの野鳥に食されます。ロウが脂肪分を含んでいるからですが,種子は有毒です。鳥たちは種子を排出し,ナンキンハゼは種子散布をすることができるのです。 まず,種子を1つ取って火をつけてみましょう。最初はおとなしく燃えますが,そのうちに炎をあげて勢い良く燃えます。中から煙や炎が吹き出してくるので気をつけてください。1粒でもかなりな火力ですから,もし木についている無数の種子に火がつけば,木が丸焼けになってしまうことでしょう。 種子は枝先にしっかりついているので,取るのに手間がかかります。できるだけ多くの種子を採取します。軽く水洗いしたら,小鍋(100円ショップ)の熱湯に入れてグツグツ煮ます。黒い種子の周りの白いロウ成分は,熱湯に入れただけでは溶け出してくれません。それをこそぎ落とすために,泡立て器やすくい網などでシャカシャカします。これがなかなか大変な作業で,もっと効率の良い方法を模索中です。白い部分が見えなくなったら,黒い種子をザルですくい上げます。そのまま放置して冷やすと,表面に浮いたロウの成分が固まってきます。取り出してキッチンペーパーで水気を取ります。 216gの種子から採れたロウが15gでした。ロウ多くして?益少なし!収率は悪いのですが,ロウソクを作るのは大変だということがよく分かりました。すくい上げた種子に,まだ多くのロウがこびりついていました。すくい網とザルとで擦り合わせてみると,カスも含めてですが27gが回収できました。再度熱湯で溶かしてから放置して冷やしました。そこから回収できたのは,わずか5gでした。合わせて20gが今回の収量でした。 ロウソクを作ってみましょう。ロウを別の小さな鍋に移して湯煎で溶かし,芯にするたこ糸(料理用)を入れます。しばらくして取り出し,伸ばして固めます。90ml紙コップの底に,千枚通しで小さな穴を開けます。芯を通して底で折り返し,テープ止めします。割り箸で芯を挟み,コップの口に乗せます。溶けたロウを流し込み,冷えて固まったらできあがりです。取り出してアルミカップに入れ,火をつけて,手作りの炎を味わってみましょう。
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