エンマコオロギ,ケース,電気モール,割り箸,水糸,アルミテープ,アルミホイル,リンゴ
・コオロギ・ホイホイでコオロギを釣り上げる。
・糸で吊った電気モールのミニトンネルをコオロギの前に垂らす。
・狭く暗いところに隠れようとするコオロギの習性がわかる。
エンマコオロギは,クルリンとした頭部が愛らしいコオロギです。しかし,地を這うタイプなので,飛んだりジャンプしたりするトノサマバッタやショウリョウバッタのように,子ども達の人気者になることはありません。また,鳴き声はコロコロと可愛いのですが,スズムシにはおよびません。このように,飼育されるほどの対象ではないエンマコオロギですが,子どもの人気を独占することがあります。それが「コオロギ・ホイホイ」遊びです。 まず,草むらやプランター・植木鉢の下に隠れているエンマコオロギを10頭ほど捕まえて飼育ケースで飼育します。エサは,薄くカットしたリンゴだけでOKです。 次に「コオロギ・ホイホイ」を作りましょう。5㎝ぐらいにカットした電気モール(上の部分)2つで1セットです。片方の中心に小穴を開け,絡みにくい水糸(40㎝ほど)を通して結び目を作り,ぶら下げられるようにします。もう片方と合わせてトンネル状にします。フンで汚れたら水洗いする必要があります。そこで,貼り合わせるのはセロテープではなく,丈夫な台所用アルミテープを使います。糸の端を割り箸などに結んでおきます。これを数セット作ります。 コオロギは,ケースの縁や角に集まる習性があります。そこで,その辺りにコオロギ・ホイホイを下ろして静かに待ちます。すると,狭くて暗いところに入りたがる習性のあるコオロギは,ミニトンネルに身を隠します。そっと割り箸を持ち上げると,コオロギが中に入ったまま釣りあげることができます。軽く揺すると,コオロギは慌てて飛び降ります。 単純な遊びですが,コオロギの習性を理解することができます。誰が速く釣り上げたとか,何頭釣り上げたとか,友だち同士で楽しく遊ぶことができます。 また,羽をこすり合わせて鳴く様子を見たり,鳴き声を楽しむこともできます。鳴き方には「脅し鳴き,本鳴き,誘い鳴き」という違いがあることを,様子を見ながら確かめてみましょう。鳴くときには羽を少し持ち上げてこすり合わせます。 このとき,人間でいうと肩甲骨の間あたりにオレンジ色のつぶ状のものがいくつも並んでいるのが見える場合があります。これはダニです。大きなダニに体液を吸われながらも健気にメスを呼んでいるのですね。 交尾の体勢はトノサマバッタなどと反対で,メスが上になりオスが下になります。オスはメスが乗っかってくれないと交尾できません。オスは下から精嚢(精子の詰まった袋)をメスの尻につけるのですが,その様子を観察することもできるかもしれません。 関連実験(あわせて、こちらもどうぞ) コオロギは温度計 フタホシコオロギを飼おう
生物 | 生態 | 探究心 | 784 | 秋
|
室内; |
普通
|
少ない
|