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織姫 彦星は今年も会えるか

織姫 彦星は今年も会えるか

 七夕伝説は、昔の中国で生まれたお話です。天の神様の娘の織姫は、五色に輝く美しい布を織る機織りの名手でした。天の神様は、この自慢の娘の婿に、働き者の牛飼いの青年を選びます。お仕着せ結婚でしたが、幸い、二人は意気投合。互いに夢中になりました。ところが、あれほど仕事熱心だった二人は初めての恋に舞い上がり遊び呆けてばかり、全く仕事をしません。見兼ねた神様がお説教しても効果はありません。織姫は新しい布を織らず神様の服はボロボロ。彦星の守る畑は荒れ果て、牧草も枯れてしまい牛もヨロヨロ。ついに、神様の怒りが爆発!二人は天の川の西と東に引き離されてしまいました。二人は悲しみのあまり、仕事が手につきません。ほとほと困った天の神様は、二人に「真面目に働くなら、一年に一度だけ会うのを許そう」と諭しました。二人は、ようやく落ち着いて、前にも増して懸命に働くようになりました。そして、約束どおり、一年に一度、7月7日の夜にだけ会うことができるようになりました。雨が降ると、天の川の水嵩が増して川を渡ることができませんが、その時は、カササギが天の川に翼を広げて橋となり、二人を会わせてくれるのです。これが七夕伝説です。     織姫は、こと座の一等星ベガ。彦星は、わし座の一等星アルタイルです。この星たちが寄り添うように近づくのでしょうか。いいえ、少なくとも実際に移動することはできません。仮に、移動ができるとして、二つの星の隔たりは14.4光年。1光年は、ざっと9兆6000億km。織姫、彦星を人で考えれば、遠く離れた恋人に会うなら飛行機?新幹線??時速300kmの新幹線利用なら、1年間の移動距離263万km。1光年の隔たりでも、9兆5400億÷263万=362.73... えーっ!?363万年!さらに、その14.4倍! あぁ、もう、やめましょう。この計算は意味も夢もありません。織姫と彦星は、人で仮定すれば、一年に一度どころか、一生、いえ、何度生まれ変わっても会えそうにありません。実体の移動でなく、離れて暮らす織姫と彦星の二人の心が夜空を駆け抜けて寄り添うことができるのでしょう。ということで、七夕伝説はハッピーエンド。もちろん、二人は今年も会えますとも! Ane

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