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レントゲン  X線はレントゲン博士の偶然の発見  

レントゲン  X線はレントゲン博士の偶然の発見  

 病院で受けるレントゲン検査はX線を用いる検査のことです。X線の発見者は、ドイツの物理学者ウィルヘルム・コンラッド・レントゲン博士です。X線の発見当時、博士は陰極線の実験を繰り返していました。その時、偶然に放電管の近くにあった蛍光スクリーンが光っていることに気付きました。博士は、目には見えない光が放電管から出ているのではないかと考え、自分の手を放電管にかざしてみると、驚いたことに手の骨だけが蛍光スクリーンに映りました。そうです。これがX線の発見でした。

 X線は可視光線よりも波長が短く私たちの目には見えませんが、とても高いエネルギーを持っています。また、物質を透過する性質があります。可視光線は物質に当たると、反射されたり吸収されたりしますが、X線はそのほとんどが物質の中を直進していきます。

 物質を透過しているときに一部が吸収されるのですが、吸収される程度が物質によって異なります。その性質を利用して、骨格をはじめ体内の様子を映し出すことができるのです。
ちなみに、レントゲン画像ではX線を透過しやすい空気を含んだ部位は黒く、X線を吸収しやすい骨や水分を含んだ部位は白く映ります。             Ane

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