原体験コラム一覧
科学実験データ一覧

女性は月か太陽か? 強くもなり、やさしくもなる

女性は月か太陽か? 強くもなり、やさしくもなる

 フランス語では、月は(la lune)女性名詞で、太陽は(le soleil)で男性名詞です。ヨーロッパの多くの言語は女性名詞と男性名詞に分かれています。ものごとを対になるものとして捉え、それを男と女になぞらえイメージしたものだろうと言われています。欧米では男性的とされ、アラブやシリアでは女性的とされる例は、地球・太陽・木・空・森林などです。太陽は光を、空は雨を、木は果実を、森林は緑と生殖力を、そして地球はすべてを供与しているからというのです。肥沃の源は女性であるということでしょう。

 言葉の持つ男性性・女性性についての解釈は大らかで面白いものです。いくつかの具体例を挙げてみましょう。“山は男性的であるが女性的とも捉えられる。月は男性的と見なされるが名前としては女性のみに使われている。太陽は男女両方の名前に用いられる。海はその卓越性と過酷さにより男性的と見なされるが、湖は小さく静かで穏やかなので女性である”。いかがですか?「女性は男性以上に強く逞しくもなるし、やさしく穏やかにもなる。月にも太陽にもなる」ということです。女性が神秘的な存在であることは古今東西普遍の真理であるようです。

*ドイツ語では、月が男性名詞、太陽は女性名詞ですから、フランス語や他の欧米言語とは逆の扱いになります。

前のページへ戻る