サトイモの葉は、朝露や雨水などの水分を強力に弾きます。雨上がりのサトイモの葉の上に、まあるい水玉ができるのはそのためです。この強い撥水効果はロータス効果と言われ、言葉どおり、ハスやサトイモの葉などに備わるセルフクリーニングの働きです。 サトイモの葉の表面には細かい凹凸(とても小さな球状の細胞)があり、さらに、ワックスのような物質で覆われています。そのために、直に水滴に触れない構造になっているのです。葉についた朝露や雨の滴などが玉のように丸くなり、転がるようにして葉の表面の汚れや小さな虫まで絡め取って一掃します。そうすると、効率よく光合成をすることができますし、大量の雨で葉が重くなり茎が折れてしまうのを防ぎます。 すべては、サトイモの身を守るための撥水効果なのですね。雨上がりのサトイモの葉に溜まった水玉を、落ちないようにころころ転がしたり、一箇所に集めて大きな水玉にしたり、今度は、葉を傾けて水玉が滑り落ちていくのを眺めたり、他愛もない遊びですが、ぜひ、楽しんでみてください。サトイモの葉の水玉、なかなか、面白いものですよ。Ane