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動植物を愛するということ  牧野富太郎・山階義麿の愛し方

動植物を愛するということ  牧野富太郎・山階義麿の愛し方

「植物をこよなく愛している」と自負し「草花は恋人だ」と公言し、植物採集に正装で臨んだのは植物の分類で知られた牧野富太郎です。牧野は同じ植物を何個体も大量に採取しました。採取することが自然保護に反するなら、まさに攻撃の的となるでしょう。けれども、牧野は採取した植物は誰より大切に扱いました。  山階鳥類研究所を創設した山階義麿も牧野と同じように沢山の鳥を捕獲しましたが、鳥の生態に精通しこよなくそれらを愛しました。昨今の風潮は、自然保護の名目で採取を「悪」と位置づける傾向がありますが、偉大な研究者を見る限り、採取すること=動植物を愛していないと単純に言い切ることはできません。対象となる動植物の形態や生態を正確に知るためには、採取・飼育は欠かせないものです。

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