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サンタクロースの相棒は、働き者の母さんトナカイ

サンタクロースの相棒は、働き者の母さんトナカイ

 12月の一大イベントと言えばクリスマス。世界中の子どもたちにプレゼントを届けるサンタクロースは大忙し。そのお手伝いをする相棒は、もちろん、トナカイですね。トナカイは、グリーンランドやノルウェー、フィンランドなど北ヨーロッパや、シベリア、カナダ、北アメリカにも生息しています。北アメリカのトナカイはカリブーと呼ばれます。トナカイは、春と秋に食料を求めて、群れを作り大移動することが知られています。普段は、数頭から数百頭の群れですが、大移動時には数万頭の大群になることも。トナカイの食料は、コケ類、草木、ベリーなどで、大群は、それらを食べ尽くしてしまい、新たな食料を求めて次の土地を移動するのです。もっとも、食べ尽くすと言っても、根っこは残して食べるので、次のシーズンには、また、ちゃんと生えてきます。  さて、トナカイはシカの仲間で、あの大きな枝のようなツノが特徴的。他のシカでは立派なツノを持つのはオスだけですが、トナカイはオスにもメスにも立派なツノがあります。ツノにはそれぞれ役割があり、オスのツノは、繁殖期にメスをめぐってオス同士が抗争するときに使うのが主な目的。ですから、オスのツノは繁殖期に備えて春先に生え、繁殖期が終わる秋から冬に抜け落ちます。一方、メスは冬に子育てをしますから、固い雪や氷に覆われた大地を掘って、子どものための食料をゲットしなければなりません。メスのツノは冬の食糧確保が目的ですから、秋から冬にかけて生え、春が来ると抜け落ちるのです。オス、メスでツノの生え替わりの周期が違う珍しいパターンです。  あれっ?!そうです!お気づきになりましたか? 12月にサンタクロースのソリをひくトナカイには大きくて立派なツノがあります。あのトナカイたちは、みんな、ママさんトナカイということになります。だって、そのときには、オスのツノは抜け落ちていますからね。ママさんトナカイは一晩だけ、育児を中断してサンタクロースのお手伝いをする働き者なんですね。Ane

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