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紙コップで,粒々ダンシングを作ろう

  • 紙コップで,粒々ダンシングを作ろう

材料

紙コップ,透明プラコップ(PET樹脂製),画用紙,極小発泡スチロール球(発泡ビーズバルーン),セロハンテープ,静電気防止スプレー

内容

・紙コップ糸電話の底の紙が,震えていることを確認する。
・発泡スチロール球を裏返した紙コップの底に乗せ,側面に漏斗状画用紙を差し,声を出す。
・声を出すたびに球が跳ね上がることから,底の紙が震動していることが分かる。

詳細

紙コップ糸電話で相手の声が聞こえるのはなぜでしょう。子どもに問うても,理屈はほとんど分かっていません。「糸が震えるから」と答えるのはマシな方です。それも,指導者が意図的に触らせなければ,思いもつかないことでしょう。また,糸の震えの前に,紙コップの底の紙が震えていることは,大人の認識で前提条件として,なおざりにされがちです。 そこで,No.880の「紙テープダブルリード笛」を体験して,物が震えると音(声)が出ることを押さえた上で,紙コップの震えを視覚的・体験的に理解させたいと思います。 「紙コップで粒々ダンシング」は,声を出すと,紙コップの底に撒いた小さな発泡スチロール球が,元気よく跳ね上がる工作です。つまり,声が紙コップの底を震わせていることを,視覚的に体験し理解することができます。 粒々は,小さくて軽い発泡スチロールの極小球です。白だと味気ないので,100円ショップのカラー極小発泡スチロール球(発砲ビーズ・バルーン)を使います。跳ね上がると周りに撒き散らすことになります。そうならないよう,透明スチレンコップをカットしたカバーを取り付けます。これは,緒方秀充さんのアイディアです。 紙コップの側面に3cmの十字型に,カッターで切れ込みを入れ,少し内側へ折り込んでおきます。裏返したコップの底に,発泡スチロール球を撒きます。球が飛び出さないよう,底から4cmでカットした透明スチレンコップを被せます。そのままでは静電気で球が内面にくっつくので,内面に静電気防止スプレーを軽く噴霧します。そこに発泡ビーズを入れて指先でかき回し,界面活性剤でコーティングします。紙コップに,カバーをセロハンテープで固定します。8つ切り画用紙を4等分します。1枚を漏斗状に丸め,セロハンテープで固定します。太い方を,丸く切り揃えます。細い方を,紙コップ側面の穴にねじ込みます。 漏斗状の画用紙の太い方で口を覆い,「あ〜」とか「う〜」とか声を出してみましょう。球はあまり跳ねないと思います。紙コップを机上に置いたり,手のひらで口を覆ったりして声を出してみましょう。こうすると,球が跳ねやすくなります。また「ア〜」「ウ〜」と高い声を出してみましょう。球が激しく跳ね上がります。 この工作と実験で,声の震動が紙コップの底の紙を震わせることが確認できます。そして,その震えが糸を伝わって,相手のコップの底の紙を震わせます。紙コップ糸電話では,このようにして声を伝えることができるのだということを理解できると思います。

基本情報

分野 分野2 育てたいもの 管理番号 季節 場所 難易度 危険度
物理 探究心 881 春夏秋冬
春夏秋冬
室内;
室内
普通
普通
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