原体験コラム一覧
科学実験データ一覧

蓄光  かげってつかまえられるの?

蓄光  かげってつかまえられるの?

 ドラえもんの道具に「かげ人間切り取りバサミ」と言うのがありました。人のかげをはさみで切り取って、30分間だけ主の命令を聞いてくれるというものです。  現実には切り取ることはできませんが、かげを残すことはできます。畳大の蓄光シートか大量の夜光塗料を用意します。シートならベニヤ板に貼り付け、塗料なら厚紙に塗ったものを板に貼り付けます。真っ暗な部屋で蓄光シートか夜光塗料を塗った板に向かい、ポーズを取りカメラのフラッシュを焚きます。蓄光シートに自分のポーズを取ったかげが残って、くっきりとその様子を表します。これは、蓄光シートの表面に塗られている物質(光を蓄えやすい)に当てられた光がエネルギーとして蓄えられ、それがゆっくりと、徐々に放出されることで、あたかも「かげがつかまえられた」ように見えるのです。ポーズを取っている部分は光が当たらないので、エネルギーは蓄えられず真っ暗です。光が当たった部分は、高性能な蓄光シートなら数時間も光り続けることが可能です。  ドラえもんの道具と違い、このかげは言うことを聞きませんが、自分のかげを第三者的な立場でゆったりと眺めるのもおもしろいものです。            koku

前のページへ戻る