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光を感じる1  見ているのでなく感じている

光を感じる1  見ているのでなく感じている

 「景色を見る」とは言いますが「景色を感じる」とは言いません。また、「音を聞く」と言いますが「音を感じる」とはあまり言いません。けれども、見ると聞くという感覚は、実際は光や音を感じる細胞で受け取っているのですから、見る・聞くといった能動的なものではなく感じるという受動的なもののはずです。ただ、その情報量が他の感覚器官よりもずっと刺激的なので、能動的な感覚にすりかわってしまうのかもしれません。

 では「見ている」のではなく「感じている」のだということは、どのような方法で確かめられるのでしょうか?これは、可視光線でないもので考えてみるとよいでしょう。赤外線のように目で見えない光を私たちは肌で温かみとして感じます。光を肌で感じているわけです。紫外線も日焼けという形で実感します。可視光線と赤外線・紫外線の波長にはっきりとした境界があるわけではありませんから、結局は体のどの器官でどの波長の光を感じているかという問題になるのです。


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