原体験コラム一覧
科学実験データ一覧

冥王星の悲哀  星の世界のリストラ?

冥王星の悲哀  星の世界のリストラ?

 2006年国際天文学連合(IAU)で太陽系の冥王星が惑星から準惑星に「格下げ」されました。教科書の記載も、冥王星は惑星から外されました。以前は、1930年に発見された冥王星を含む九つの惑星を、「水金地火木土天海冥」と太陽に近い順にそらんじて覚えました。ところが、冥王星は1979年から1999年の20年間、海王星の軌道の内側に入っていた時期があります。この20年間は「水金地火木土天冥海」の順になりました。冥王星の軌道は248年なので2226年までは「水金地火木土天海冥」が続きます。次に海王星の軌道に入るとき、もう一度惑星の順番が入れ替わり話題にのぼるはずだったのですが、それも今回の決定で必要なくなってしまいました。

 宇宙戦艦ヤマトでは地球防衛軍最遠の基地として描かれたり、美少女戦士セーラームーンでは、物語の終盤、セーラープルートが敵か味方かわからない立場で描かれたりと、アニメの世界でも他の惑星に比べややその存在が「最果て」で「特別」の扱いをされてきたこの冥王星、せめて準惑星の形でも教科書に記載され、子どもたちの記憶に残してもらえればと願います。

*準惑星 準惑星に属する天体としてはこれまでに、冥王星、ケレス、エリス、ハウメア、マケマケの計五つが、IAUで認定されています。

前のページへ戻る