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冥王星が惑星から消えた  次に消える惑星って・・

冥王星が惑星から消えた  次に消える惑星って・・

 太陽系の惑星を、水・金・地・火・木・土・天・海・冥などとそらんじて覚えている人も多いでしょう。2006年の国際天文学連合の会議で冥王星は惑星でなく小惑星と判断されました。会議の成り行きを一番気にしていたのは教科書会社でした。ちょうど改訂の時期に当たり、この結果を待って印刷する必要がありました。もちろん、惑星、小惑星、衛星などは人為的な定義によるものですから、会議の前後で冥王星の状態が変わったわけではありません。現時点での定義や基準にそぐわないので名称が変更になっただけです。

 今回の惑星の変更に伴うさまざまなデメリットはありますが、惑星の条件(例えば円形で特定な形と運動をしているなど)を再確認する良い機会でもあります。恒星にしても何千何百何億光年と隔たった星の中には、既に消えてしまった星もあるかもしれません。無くなる前に放ったきらめきを、輝く星として私たちが見ていることもあるのです。

 冥王星が惑星の仲間でなくなっても、冥王星は確かに今も存在しています。けれども、それと同時に科学で決められた冥王星に関わる事実や、もしかすると冥王星の存在さえ永遠ではない変容するロマンの世界です。

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